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小林よしのり
2018.10.13 09:31日々の出来事

漫画、雑誌、IT

漫画は衰退に向かっている。
全ての漫画誌が急激に部数を減らしている。
今どきの若者で、漫画家を目指す者は、よほどのオタク
しかおるまい。

若者はほとんどIT系の企業を選ぶか、自分でIT系の
起業をするのだろう。

出版社に就職したいという若者も激減した。
そもそも雑誌の売り上げが恐ろしい勢いで減っている。
雑誌がなくなれば、漫画を描く場所もない。

雑誌がとことん売れない、雑誌の読者が60代、70代
くらいに老齢化している現状から、「新潮45」のような
不始末が起こったのだ。

つまり年寄りしか雑誌を買わず、その年寄りがネトウヨ化
しているという堕落の中で、「HANADA」や「WiLL」の
ようなネトウヨ雑誌しか売れないという腐敗が起こって
いる。
そこまでネトウヨ化を徹底できないというジレンマの中
から、「新潮45」は崩壊の道を突き進んでしまった。

元凶はスマホ・ネットであり、ネトウヨ化した老人だ。
若い頃は学生運動をやっていた左翼だったくせに、今は
大転向して、ネトウヨになっている。
しかも、自主独立の保守でもなく、対米追従のネトウヨ
なのだから阿呆もいいところだ。
反米だった者が、今や従米、安倍政権の提灯持ち。
死ねば地獄に落ちること、間違いなしだ。

そんな中で、「SPA!」はよく頑張っている。
ネトウヨ化せずに雑誌を売っていくのは、奇跡のような
仕事ぶりだ。
もうそろそろ潮目が変わるときだろう。
ここを踏ん張って、ネトウヨ化せずに売れる路線を
切り拓けば、明日が見えてくる。

雑誌も漫画も衰退しているが、ITブームだっていつまで
もつか?
今に見てろよ、職人魂を見せてやる!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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